古い住宅の間取り

古い住宅の間取りは、田の字プランといって、部屋を経由してほかの部屋にいく形がおおく見られます。マンションでも同じで、とくに居間に2部屋以上の出入口がある間取りに、田の宇プランの特徴が見られます。これでは居間というよりは大きな廊下と呼んだほうが適切かも知れません。田の字プランでは、ドアを開けるとすぐに奥まで見通せるので、プライバシーが保てないばかりでなく、ドアの開け締めによって風がよく通るため、エアコンをかけていても室温が急激に変わってしまいます。こうしたマンションでは、入居してからアコーディオンーカーテンなどを取りつけて住んだものです。さすがに、最近のマンションでは、こういった扉なしは見受けられなくなってきています。25年前に購入したマンションに扉をつけた例です。郊外に建てられたコンクリートプレハブのマンションで、当時としては外観もきれいで、値段も安く、コンクリートのパネルを組み合わせた建物は気密性能や寸法精度もよかったので、快適に住んでいました。扉がないことも、そんなものだと思って気にならなかったのです。ドアを開けるとすぐに奥まで見えるので、上がり框にノレンをかけて視線をさえぎるようにしていました。しかし、部屋の保温などを考えると、扉をつけたほうがよいということになり、リビングダイニング兼居間とホールの間に扉を設けることにしました。同時に、それまでカーテンで区切っていたホールと洗面所のところにも引き戸を取りつけました。リビングダイニングの扉は普通、内側に開くようにつけるのですが、それだと扉を開けたときに電灯のスイッチがかくれてしまうので、外開きにしました。扉は、いまはやりのガラス入りのものを使いました。洗面所は開き戸にすると、内に開いても、外に開いてもジャマなので、引き戸としました。洗面所のスイッチは、幸いなことに、ホール側の壁についていたので、引き戸は内側に取りつけることができました。もし、スイッチが洗面所の内側の壁についていたら、スイッチを移設しなくはならないので、費用はもつとかかるところでした。2ヵ所に扉をつけたことにより、部屋の保温が向上したばかりでなく。プライバシーも配慮した住まいになりました。間取りの変更は一戸建て住宅の専売特許ではなく、マンションでもできます。ただし、さまざまな制約のなかでしなければなりません。やってはいけないことやできないことも多々あります。たとえば、変更できるところは専有部分だけで、窓やベランダには手を加えることができませんし、上下階を貝いている配管の位置を変えることもできません。また、通常、マンションの間取り変更で注意しなければならないのは、上下、両隣の住戸とは寝室と水まわりが上下に重なったり、隣接しないようにすることです。マンションでは住んでいる人それぞれの生活音や排水音の種類・時間帯が違うので、騒音の苦情につながりやすいからです。